単純な懐古ではなく、フィルムは「さまざまな制約下で集中して撮影する」という新たな価値を提供するフェーズに来ているらしい。

米写真用品大手のKodak(コダック)は、ラスベガスで開催されたCES2017にて、2012年に販売終了した写真用リバーサルフィルム『EKTACHROME(エクタクローム)』を2017年第4四半期から再度販売することを発表した。

Kodak Brings Back a Classic with EKTACHROME Film | CES 2017 Press Release | Kodak

リバーサルフィルムとは、多くの人がイメージする色が反転したフィルム「ネガ」ではなく、見たままの色が写る「ポジ」フィルムのこと。フィルム全盛期の頃はプロユーザー御用達だったが、デジタルカメラの普及と共にその需要は低迷、2012年販売終了となった。

それがここ数年、フィルム人気の再燃と共に需要が増加。再度販売に踏み切ったと言われている。

とはいえ、個人的にはフィルムユーザーが激増しているかというと少々疑問もある。Kodakだけでなく、FUJIFILMなども含めたフィルムメーカー各社は年々ラインナップを縮小し、値上げを重ねている。多少の需要増加はあるのかもしれないが、復活最大の理由は値段を上げても買う人がいるかららではないだろうか。

本来高価なリバーサルフィルムだが、販売終了時点のEKTACHROMEの価格は、値上げを重ねた今のネガフィルム(PORTRAなど)とさほど遜色ない。であればEKTACHROMEを再び販売しても(製造コストが上がっていないのであれば)損することはないだろう。ネガフィルムよりもより高く売れるのだから。

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僕自身、「しっかりと写真を撮る用」にフルマニュアルのフィルムカメラを手元に1台置いている。わざわざお金をかけて不便を楽しむ贅沢と思いつつ、フィルムでしかできない体験があるのは事実だ。

img by Kodak Facebook

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