大事なのは、機能ではなくライカであること。

ライカは新型のレンジファインダー式デジタルカメラ『Leica M10(Typ 3656)』を発表した。

スペック的には、2,400万画素CMOSのフルサイズセンサーに、新型画像処理エンジン「LEICA MAESTRO II」を搭載。秒間最大5枚の連射が可能となり、感度の最大値が50000まで向上、Mシリーズでは初のWi-Fi機能も搭載されている。価格は850,000円(税別)、2月発売予定だ。

ただ、今回のLeica M10で特筆すべきは性能や、新たな機能追加ではない。最大の特徴は「最もライカらしい」デジタルカメラであることだからだ。

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最もライカらしい「かたち」

ライカファンにとって「かたち」はライカを構成する要素の中でかなり大事なものだ(と僕は思っている)。そして、フィルムから使い続ける人にとって今のデジタルライカに抱える大きな不満はその「かたち」特にサイズ感にある。

非ライカファンにとってはM型ライカはすべて同じに見えるが、歴史を重ねるごとにライカは着実に大きくなっている。高さ、厚みとも僅か数ミリではあるものの、手にすれば体感できるほどだ。

そして、この変化はフィルムからデジタルに移行して加速した。センサーと背面液晶を内蔵する関係で仕方ない部分もあったと思われるが、フィルム時代は38mmだった厚みが、現行のM(typ 240)では42mmと、4mmも厚くなっている。この差は思いの外大きい。

それが今回のM10で、38.5mmとフィルム時代に肉薄するレベルに薄型化され、デジタルライカ史上、最も本来の「ライカらしい」形に戻ったのだ。

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また、トップカバー左側のダイヤルにも注目したい。このダイヤルはM10で新設された感度操作ダイヤルだ。フィルム時代のライカではこの位置にフィルム巻き上げレバーが配置されていたが、デジタル化とともに取り除かれていた。それが再び、しかもM3に近しい形状で復活したのだ。

スペック面だけを見れば、大した機能追加もない焼き直しモデルにも見える。しかし薄型化も、トップカバーのダイヤルも、フィルム時代から愛用し続けるライカファンにとっては「そう、それだよ」という変化だろう。

おそらくライカはそれでいいのだ。

最新スペックや新機能を乗せた便利なカメラではなく、「ライカである」ことこそがライカが持つ最大の価値なのだから。

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source / image : Leica

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