解像度の高い“体験”を提供するポップアップストア『BALMUDA The Kitchen』

BALMUDAは代官山T-SITEにポップアップストア「BALMUDA The Kitchen」をオープンする。

「BALMUDA The Toaster」を皮切りに、これまで体験に重きを置いたキッチンアイテムを展開するBALMUDA。

同社はどのような体験を提供していきたいかを土台に製品を企画。トースターにはじまり、ポット、炊飯器、カレーと製品を展開してきた。今回のポップアップストアはこれまで製品を通して提供してきた体験を「場」を通しより解像度高く提供していくものとなる。

ポップアップストア内では、展示や体験ブースの他、ワークショップなどのプログラムも展開。BALMUDAの世界観を様々な角度で体験できるよう企画されている。期間は2017/9/7-12の6日間。

見る、聞く、触る、感じる、味わう、楽しむ、買う。キッチンシリーズのすべてを体験できる場所となっています。(BALMUDA プレスリリースより)

ここ数年、SONYのLife Space UXをはじめプロダクトを通しどのような体験を提供したいかを場をもって定義する流れが1つ潮流として存在している。BALMUDAが提供したい体験を解像度高く感じるにはまたとない機会になりそうだ。

source / image : BALMUDA The Kitchen

“あるべき場所”にある扇風機『BALMUDA GreenFan』

昨年6月、引越しと同時に扇風機を買った。

僕はあまりモノ選びで悩まないのだけれど、扇風機は決め手となる要素がなく、今回は難航した。

今時の扇風機は、良い風が出て、デザインが優れているのは当たり前。

メーカー各社は、「バッテリーで動く」「スマホで操作できる」「温度に応じて風を調整」「空気が綺麗になる」「暖房も」といった追加機能や便利機能で争っている。

どれを選んでも基本機能的には問題ない反面、追加で欲しいと思う機能も特になく。基本機能が満足して部屋に合えばいいと思っていた僕としては、判断に困ったわけだ。

諸々悩み、最終的に我が家にやって来たのはド定番であろう『BALMUDA GreenFan』だった。

正面を向いて止まる扇風機

BALMUDA GreenFanは優秀な扇風機だ。

二重構造の羽根とDCモーターで遠くまで自然の優しい風を送れる。リモコンやバッテリーが使えるといった細やかな機能もありつつ、デザイン面も国内メーカーでは優れているだろう。

概要 | The GreenFan | バルミューダ株式会社

ただ、僕がこの扇風機を買った決定打は全く別の理由だった。

それは、「電源を切ると、必ず正面を向く」ということ。

首振りをする扇風機は斜めを向いて止まることがほとんど。とはいえ、斜めに止まることに違和感を感じたことも、嫌だと思ったこともなかった。たまたま家電量販店で試したときに、BALMUDA GreenFanは正面を向いて止まることに気づき、はじめて意識したほどだ。

ただ、正面を向いて止まる機種があるとを知ると、気になって仕方ない。近くにあった扇風機をいくつか試してみたところ、正面で止まる機種は1つもない。国内メーカーも、高級扇風機も、ダイソンもだ。

モノの「あるべき場所」

モノにはホームポジション、つまり“あるべき場所”が存在すると僕は思う。

椅子などの家具は使い終わると元の位置に戻す。パソコンも、腕時計も、リモコンも、家で置くべき場所は大体決まってくるものだと思う。

「片付けの基本はモノのあるべき場所を決めること」といわれるように、家のなかでホームポジションをどこに置くかは部屋の雰囲気を決める大切な要素。とくに扇風機のようなインテリアはなおさらだ。

GreenFanに出会って気づいたのが、扇風機のホームポジションは2つ存在するということ。1つは文字通り「あるべき場所」。もう1つが「向くべき向き」だ。

そしておそらく、GreenFanは2つのホームポジションの両方をしっかりと守れるように作られている。と僕は思っている。

「あるべき場所」にあるために、扇風機自体を動かさなくても欲しいところに風を送る。最近の扇風機では基本機能だろうが、遠く風が届き、首振り範囲の調整できる。風が届かない距離的・位置的問題を解決している。

そして「向くべき向き」を守るために「止めれば必ず正面を向く」。

意識をしなければ忘れてしまいそうな要素だが「あるべき場所」にあることは、インテリアにとっては大切な要素なのだと思う。

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source / image : BALMUDA

カレーを味でなく、体験で考えた 『BALMUDA The Curry』

BALMUDAは2017年6月、同社の炊飯器『BALMUDA The Gohan』に合うカレーをとして、『BALMUDA The Curry』を発表した。

代表の寺田氏がこだわりぬいたというカレーは、老舗カレー専門店『デリー』と共同で制作したという。

たまたま立ち寄った家電量販店に並ぶカレーを見つけた筆者は、早速購入。

正直辛いものはそこまで得意ではないのだけれど、このカレーは辛旨いと言えるとても良い塩梅の辛さだ。

無論辛さだけではない。家庭では手間がかかるのでなかなか作らないスパイスカレー系の美味しさと、しっかりと煮込まれた野菜の味もする。レトルト感は全くと言っていいほどない。価格を考えれば確かにというところだが、美味しさは期待以上だった。

カレーソースであって、レトルトではない不便さ

味は十二分に満足できた。

問題はここから。僕がこのカレーを食べる上で感じた課題はとてもシンプルなものだった。単に手間なのだ。

カレーソースと言う名の通り、パッケージには、カレールーしか入っておらず、調理のインストラクションにもユーザー側が肉と野菜を用意し調理することを想定している。カレーのために野菜や肉の下準備を行い、調理することが求められる。

この工程だけで30分は軽くかかる。BALMUDA The Curryは平日の夜に疲れた体を引きずって作るカレーではなく、休日の昼に少しだけ手間をかけて楽しむカレーなのだ。

スパイスカレーを作るほどの手間と材料の充実性は求められないものの、手軽に食べるカレーというわけでもない。

逆に少しの手間を仕方ないと思える心の余裕がある状態で作れれば、このカレーはさらに楽しめる。単なるレトルトに比べ調理の幅があるため、自分が美味しいと思えるアレンジを入れることも1つの楽しみ方だろう。

休日の昼に楽しむストーリー

BALMUDAが描くのは、平日の夜に1人で食べる一皿ではなく、休日の昼にパートナーや家族と囲む食卓なのだろう。(サイト上には平日の夜と書いてあるが、あまり現実的ではないと個人的には思っている)

Soup Stock Tokyo(スープストック トーキョー)を運営するスマイルズの遠山社長は「ある女性が、どういったシーン・気持ちでスープストックに入り、一杯のスープを口にする」といったストーリーとして事業計画書を描くという。

バルミューダの寺尾社長が語る体験をデザインするという言葉がそれに近いものかはわからないが、少なくとも僕は、カレーを食べながらストーリーを思い浮かべた。t

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source / image : BALMUDA

黒いBALMUDA『The GreenFan』

BALMUDAの黒い『GreenFan』。

バッテリー式になったり、リモコンが便利になったりと、毎年地道にアップデートされている『GreenFan』だが、今年はオールブラック仕様が登場した。

名前も『The GreenFan』に変更。我が家には通常色のGreenFanがいて、機能的にもとても重宝しているのだけれど、これは惹かれる。

BALMUDAにとって黒のカラバリはそれなりに意味があるのではと個人的には思っている。同社が黒のアイテムを出したのは初期のライトを除くと、『BALMUDA The Toaster』がはじめて。

『BALMUDA The Toaster』は、『GreenFan』で急成長したもののその後不振が続いた同社が再起をかけたプロダクト。そのカラバリを、初期の代表作GreenFanが纏うのは、同社が次なるフェーズに歩みを進めている印象を受けたりもする。

ちょうどシルバーのみだったMacにブラックにゴールドが追加された感覚に近い。

と、いろいろ思いつつ、とりあえず欲しい。

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source : BALMUDA

BALMUDA『GreenFan Japan』

BALMUDAの扇風機『GreenFan Japan』。

2重構造の羽と安定的に低速回転できるDCモーターを搭載し、自然界の涼しい風を再現するGreenFan。初代GreenFanは3万円台という当時の常識では考えられない価格設定ながら、大ヒット。高級扇風機という新ジャンルを生み出しました。

2010年の初代から今年で6年目。オリジナルのGreenFanは『GreenFan Japan』に名前を変え、派生モデルも擁しながら着実な進化を続けています。

風の質が素晴らしいのはいわずもがな。首振り中に電源を切っても必ず正面を向いて止まること。UIがすべて頭にあること。リモコンいらずで首振り範囲を自由に設定できること。別売のバッテリーキットがあることなど、ユーザーがどこに不満を覚えるか本当によく考えられた製品だと思います。

家電ベンチャーといわれるBALMUDAですが、メーカー本位で最も製造効率がよく価格を抑えられる製品しか作らない国内メーカーと比べると、家電メーカーとはこうあるべき姿を体現している希有なメーカー。

The Toasterも人気を博しており、今後の製品展開も楽しみです。

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source : BALMUDA