SIGMA『SEIN』が構築する継続的なブランド体験

SIGMAが発行する広報誌『SEIN(ザイン)』。

同社のレンズを1本でも所有し、ユーザー登録を行っていれば申し込みができる小冊子だ。内容はSIGMA製カメラやレンズの紹介や、プロカメラマンをはじめとしたユーザーインタビュー。同社が出展したイベントのレポート。コラムといったもの。毎号30-40ページほどのボリュームで、だいたい年4回発行されてきている。

広報誌「SEIN(ザイン)」創刊のお知らせ|株式会社シグマ

シグマは2012年に『SIGMA GROBAL VISION』という企業と製品双方にかかる理念を発表してから、ブランド力を強化してきた。プロダクトデザインをソニーデザインセンター出身の岩崎一郎氏に依頼。レンズ、カメラといったプロダクトをはじめ、ウェブサイト、展示会のブースまで一貫したブランドコミュニケーションの構築を進めてきた。

その最たるものがこのSEINだろうなと個人的には思っている。SEINはいわゆるファンブックに近く、ボリュームこそ少ないものの無料で配布することで既存ユーザーのロイヤリティは確かに高まる。(僕自身がそうであるように)

比較に出して申し訳ないが、競合の交換レンズメーカーT社もSIGMAと同様にレンズのデザインはアップデートしたが、コミュニケーションは以前のまま。それではSIGMAに勝てないぞと思いつつ、そこまでがらっと変えるのは難しいのだろうなとも思う。

SIGMAの山木社長に以前インタビューさせていただいた際には「僕は、単純にモノが好きなんですよ」と語っていたが、そのモノ好き度合いはかなりだと思う。出なければ、こんなに素晴らしいプロダクト、コミュニケーションは生み出せないと思うからだ。

SIGMA『dp Quattro』

SIGMAのレンズ一体型デジタルカメラ『dp Quattro』。

これはカメラなのかと思わせる独特の形状に、シグマだけが提供する圧倒的な高画質を誇る独自の積層センサー「Foveon」を搭載したdp Quattro。Foveonは従来のセンサーと異なり、センサー上の全ての画素が何色の光が入射しているかを認識でき、見たままの画を記録できる世界で唯一のセンサーです。

しかしそのセンサーを搭載していることで、SIGMAのカメラは代々暗所に弱く、レスポンスも悪く、少しのブレでも目立ってしまう三振かホームランといわれるほど扱いの難しものでした。しかし、このsd Quattroは先代のdp Merrillからセンサー構造とグリップ形状の変更により格段に扱いやすくなっています。

圧倒的な高画質は維持しつつも、扱いやすくなったdp Quattro。今後更なる高画質化を目指すSIGMAにとって、このdp Quattroは操作性と画質のバランスをとったリファレンスモデルになるのかも知れません。

ad : Amazon , Rakuten
source / image : SIGMA